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公立保育園の民営化を前提とした保育ビジョン・質のガイドラインの策定はやめよ!

 小金井市は、12月定例会に保育の量的増大により、保育環境が変化をしていることを受け、どの子も等しくサービスを受け入れられ、成長できるようにするとして、「保育の質の維持向上のためのガイドライン」を策定するため、保育計画策定委員会設置のための予算を計上しました。これは議会が求めてきたことであり、一歩前進です。

 しかし一方で、公立保育園の保護者との協議では、公立保育園の民営化のガイドラインを同時並行で検討するとしています。民営化についての必要な資料が市側から示されていない中で、スケジュールが先にありきで進められることに、公立保育園5園の父母会長など保護者から、民営化ありきの保育ビジョン策定に疑問の声が寄せられています。

 私たち日本共産党は、市の保育計画策定委員会で、民営化についての協議が行われるのではないかとの懸念があり、「保育計画策定委員会で、民営化を前提にした議論は行なうのか」と質疑。

 市は、「策定委員会で手法まで話し合う考えは持っていない。」、「 公立の役割等について確認することはある。策定委員会と民営化は別物である」との答弁。市が民営化を前提にした議論を行わないことがわかりました。

 もちろん、市の民営化の方針は変わりません。しかし、現在公立保育園の保護者と業務の見直しなどを協議する場を設置しており、保育計画策定委員会と言う別の場で協議すれば、保護者との信頼関係が崩れるということも承知なのだと思います。

 一方、今定例会には3人の市議から保育計画策定委員会の設置条例が提案されました。条文の内容について私たちは問題点を指摘し、修正を求めましたが、提案者からは考えを変えるつもりはないとして一致しませんでした。

 一番重要なことは、保育計画策定委員会の設置条例の第1条「設置」部分について問題があり、これでは民営化も議論できるということになるからです。

 第1条では、「小金井市全体の保育の質の維持・向上に関するガイドラインを検討するとともに、子どもの最善の利益という視点に立ち、手段の選択肢を限定せずに議論することを前提として、今後目指すべき保育施策の将来像及びそれを実現する取組の方向性を示す保育計画を検討するため、」と記されています。

 赤字の文脈をどう読み取るのか、この点を注意深く読むと以下の解釈ができます。

「手段の選択肢」とは、民営か直営かの選択肢を意味するものです。「限定せずに議論すること」とは、「選択肢を限定しない。限定せずに、多くの議論する項目の一つとして、民営化も議論できる」と読み取れるのです。

 提案者も私の質疑の中で、そのことを認めざるを得ませんでした。そうなると提案者が「民営化を前提としない議論」、「この条例案は、公立保育園の民営化について肯定も否定もするものではありません。」と説明しても、このような予断を与えてしまえば、議論もできる状況になります。

 これは、現在小金井市と保護者との間で、業務の在り方について議論しようとしていることをかえって妨害することにもなりかねません。したがってこの条例に反対しました。

 私は、市が保育の在り方について民営化を前提とした議論をすすめることは反対です。いま公立保育園の民営化について、保護者との協議が市の責任で進んでおらず、保護者は民営化についていいのかどうかの判断が出来ないと言う状況ではないかと認識しています。

 現在、急激に市内の保育園が増える中で、まずは、小金井市の保育ビジョンや保育の質のガイドラインを策定が最優先。そのうえで、公立保育園の役割や在り方を議論していくべきだと考えています。

 したがって、私たちは決議として「保育ビジョン及び保育の質のガイドラインを最優先で策定することを求める決議」を提案しました。これは民営化を推進する側も必要だと考えており、賛成多数で可決されました。

 これは保育ビジョンおよび保育の質のガイドラインを最優先で議論するとともに、公立保育園運営協議会に置いては、保護者の要望に対応し、真摯に継続的に議論することを求めています。

 この決議では、保育ビジョンや保育の質のガイドラインと並行して公立保育園運営協議会で民営化を議論するというのは本末転倒であり、スケジュール優先の市のやりか方を厳しく批判しています。

 この決議によって、市はまずは保育ビジョン、質のガイドラインを最優先で議論することになります。

賛成:共産、自民、公明、生活者ネット、情報公開こがねい、こがねい市民会議、こがねいをおもしろくする会、市民といっしょにカエル会、緑・つながる小金井 (18名)

反対:みらいのこがねい(立憲民主系) (3名)

退席」改革連合、小金井の明日をつくる会 (2名)

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